5年ぶりのKATO 阪急6300系のネタです。 この前は標識灯の点灯化の改造により破壊されたライトリムの再生を行いましたが、今度は内部のリード線とチップLEDの半田付けが甘くて標識灯と尾灯が点滅するようになってしまいました。(ほとんど走らせていないんですけど・・・。) これをハンダ揚げで修繕しようと思ったのですが、他にもいろいろと不満点があったので、中古品のドナーを入手できたこともあり、ドナーの灯火系を使って点灯化の改造を行うことにしました。 元の状態を再現した写真です。 ・ハンダ付けが甘く、内部配線の接触不良で標識灯と尾灯が点いたり点かなかったりする。 ・前照灯はきれいな電球色だが、標識灯は黄緑色に見える。(写真よりも緑色っぽいです。) ・標識灯の導光材の先端が切りっぱなしのようで、ささくれている。 ・ライトリムに修繕痕がある。(←以前の作業です。) (標識灯を消灯させた写真の方がわかりやすかったですね。) と、いくつか不満点があったので、今回はお金を払って作業を依頼するのではなく、自分の手で点灯化の改造を行うこととしました。(イズムワークスさんの点灯化キットを使いますが。) 中古で調達したドナーさんです。 残念ながら新マークのロットで、所有している車両と異なります。 よって、標識灯部分の銀色のパーツとライトユニットだけを提供してもらいます。 改造をすると言っても最初から細工をし始めると手間なので、ここは割り切ってイズムワークスさんの点灯化キットの標識灯と尾灯部分を拝借します。 後で写真が出てきますが、イズムワークスさんの導光材は先端に丸め処理をしてあり、これだけでも見栄えが格段に良くなります。 まずは、標識灯の加工から始めます。 ドナーからもらったパーツには標識灯の穴が開いていません。 ピンバイスで標識灯の穴を開けますが、その前にポンチを打ちます。 しかし、丸く盛り上がったモールドにポンチを打つことになるので、そのままでは滑って位置が定まりません。 なので、セロハンテープを貼って滑り止めにします。 ポンチを打った後は、キリでφ0.4mmから順にφ0.8mmまでズレを修正しながら穴を広げていきます。 元のライトレンズのサポートパーツを上下に切断して上の前照灯の部分だけを使います。 切断できたら標識灯のパーツ、サポートパーツ、前面ガラスを木工用ボンドで固定します。 点灯化キットのライト基板にも軽加工を施します。 このまま取り付けると導光材が外に突き出てしまうので、点灯化キットに付属している白いプラ棒で控えを取ります。 プラ棒の断面の長手方向を進行方向に向けてライト基板の導光材のある側に木工用ボンドで貼り付けました。 今回は作業終了後の手直しとして取り付けたのですが、この段階で光漏れ対策としてプラ棒と一緒にライトユニットの上側に長細いウレタンを貼り付けておくべきでした。 2枚目の写真は先ほどの写真との合成写真です。イメージとしてはこんな感じです。 実は気がついたのが最終の試験点灯時でライト基板を固定してしまっており、縫い針を使って隙間からウレタンをボディー(前面ガラス下)とライト基板の間に挿入しました。なので接着は出来ていませんが、上手く固定されて大丈夫なようです。 ドナーから提供してもらったライトユニットを加工します。 ライト基板を抜き出します。 ライト基板から電球を取り外して、ダイオードを1本だけ撤去し、穴を3カ所、パターンカットを1カ所の加工を行います。 新たに電球色LEDと1kΩの抵抗器を半田付けし、加工の終わったライト基板をライトケースに戻します。(ハンダブリッジも忘れないようにしておきますが、後で導電テープを貼るので、ちょこっとブリッジしてパターン面の平らな部分をなるべく残すようにします。) 基板をライトケースに取り付け、標識灯と尾灯のライト基板へ電源を供給するための導電テープをライトユニット脇に巻きます。 ライトユニットを床板に取り付けた写真です。こんな感じになりました。 ライト基板をボディーに取り付け、基板の左右の電極に5mm×24mmの導電テープを貼ります。 その後、側面ガラスパーツのツメ(2枚目の写真の丸印内)を覆うように導電テープを左右共に貼ります。当然、先に貼った導電テープと重なるように貼って、電気的に接続しておきます。 これでボディーと床板を組んだときに、ボディーのライト基板と床板のライトユニットが電気的に接続されるようになります。 ボディーと床板を組んで試験通電をしてみました。 気になっていた標識灯の色はきれいな電球色になっています。 その他の見た目もすべて改善され、これで長年気になっていた問題が解決しました。 当時はイズムワークスさんから点灯化キットが発売されていたのかは定かではないのですが、発売されていたなら最初から頼っておくべきでした。 それでは。<(_)>