鉄道コレクション 113系3800番台 整備

保有する鉄コレ第24弾の113系3800番台2両編成を整備しました。
メニューは、
・クモハ113-3813の前面補強板の青帯の位置変更
・Nケージ化とライト類の点灯化
・アンテナ,信号炎管の取付
・パンタグラフの金属パーツ化
・幌の取付け,連結面のTNカプラー化
です。


その特異な姿からサンパチ君という愛称で慕われた車両ですが、黄色い補強板の青帯の位置が実車とは異なっています。(高さが低い。)サンパチファンの方からすると、「何でそこを間違える!」と叫んでしまうくらいの大きなエラーですが、今回はこれを修正します。

 
補強板は簡単に外れます。外したらうすめ液のプールへ。

 
まず、黄色をベースに赤・黒・白色で調色した山吹色をエアブラシで吹き、茶色をベースに黒・白色で調色したタミヤのエナメル塗料で凹みに色入れを行いました。何を考えていたのか、うっかり最初はクレオスの水性ホビーカラーで色入れをして、はみ出し部の拭き取り時に塗装面を痛めてしまい、再塗装をする羽目になりました。
次に、マスキングをして青帯をエアブラシで吹きました。色は青色をストレートで使ったのですが、若干の白色を混ぜた方が良かったと思います。
仕上げにはつや消しクリアを吹いています。


補強板を取り付けると、こんな感じになりました。


Nゲージ化には、動力ユニットTM-14(20m級A2)、走行化パーツTT-03Rを使います。TM-14は品薄で入手に苦労しました。
同時にライト類の点灯化を行いますが、イズムワークスさんの点灯化キットを使います。点灯化の手順は概ね付属の説明書通りなので割愛します。説明書と異なるのは、台車の穴開けはφ0.5mm止まりにしたほうが良いことと、鉄コレの床板にはあらかじめ集電用と思われる開口があったことです。(将来的にメーカー純正の点灯化キットが発売されるのでしょうか?)

 
点灯化作業の途中で鉄コレの説明書通りに、付属の列車無線アンテナと信号炎管を取り付けます。クモハ112の信号炎管は、2枚目の写真のように奥まで押し込まないのが正解のようです。それぞれ木工用ボンドで固定しています。

 
クモハ113-3813です。ヘッドライトの光漏れの対策が難関でした。

 
クモハ112-3813です。クモハ113-3813に比べると点灯化作業は楽でした。
模型ではこちらをM車に設定しました。

 
パンタグラフと幌,TNカプラーを取り付けます。
パンタグラフはTOMIXの0289 PS16W形パンタグラフを使いました。(指定はPS16P形ですが・・・。)パンタグラフは脚の取り付け穴が緩いので、木工用ボンドで固定しています。
幌はTOMIXのPH-101 幌枠を使いました。裏のツメをそぎ落としてこちらも木工用ボンドで固定しています。
TNカプラーは在庫の線バネ式の密連形を使いました。
これらの加工で見た目がかなり引き締まります。


これで一通りの整備は終わりです。
しかし、コストカットのためとは言え、その改造後の姿は一種の哀愁さえ感じさせた、この113系3800番台は鉄道車両の魔改造史のひとつとして末永く手元に残しておきたいと思います。(大袈裟。ww)

KATO サウンドボックス 導入2

KATO サウンドボックス 導入1の続きです。
電源コードを追加で製作した件と、22-202-6 キハ58 サウンドカードの使用感についてです。

 
ところで、サウンドボックスにACアダプタを使うと、レールへの電力(走行用電力)はACアダプタからの供給となります。ではパワーユニット(パワーパック)はというと、ダイヤルの回転角に応じた信号をサウンドボックスに供給するだけで、その容量はほとんど遊ばせています。また、ACアダプタからレールに電力を供給している場合、脱線等でショートが起きるとACアダプタ内部のヒューズが飛んでしまい、永久に使えなくなります。(ヒューズは交換できません。永久故障となります。実は経験済みです。(^^;)一方、鉄道模型のパワーユニットには自動もしくは手動で復帰できる安全装置が付いていますから、何かあったときでも気が楽です。ということで、ACアダプタからでなく、パワーユニットのTCS電源(制御機器用電源(+12V))をサウンドボックスに供給すれば、パワーユニットの容量のムダと永久故障の危険性を同時に解決できます。
必要になる材料はBECコネクター((株)川田模型製CN102K)と圧着ペンチ(大西工業(株)製MINIクリンピングプライヤーNo.150),平行コード,DCプラグ(外径5.5mm,内径2.1mm,長さ7mm以上,センターピンなし)です。

 
平行コードにピン(オス)を圧着するのですが、大中小とあるダイスのうち、コードは大、導線は中を使いました。圧着できたらピンをハウジング(メス)に収め、コードの反対側にDCプラグを半田付けします。2枚目の写真ができあがったコードです。
実のところ、このコードはTOMIX製の延長コード(5810 TCS電源延長コード(信号・踏切用))の片側を切断して、DCプラグに取り替えれば同じ物ができてしまいます。わざわざ入手性の悪いコネクタや圧着ペンチを買ってまでして作る必要はありません。コネクタと圧着ペンチはネットで買うと送料込みで結構いい値段になりますし、今回は何となく気まぐれで一から作ってみたかった、ただそれだけです。(;^_^)ゞ
あと、サウンドボックスにつなぐ前に、必ずパワーユニットのTCSコネクタにつないで、DCプラグのセンターが+極になっているかテスターで調べておきます。ちなみにTOMIX製のコードの仕様に従って、白線をマイナス極に接続しています。 

 
さて、サウンドボックスを導入する動機となったキハ58のサウンドカードです。6個のボタンに割り付けられた音のほかに、サウンドカードをマウントしたとき(カードを差してEJECTボタンを押したとき)にエンジンの始動音が鳴ります。


テスト風景です。ACアダプタがなくなって少しすっきりしました。
キハ58のサウンドカードですが、いやぁ、良いですよ。DMH17が唸ります。涙が出てきます。小さな小判型のテストレイアウトで、夢中になって2時間ほど続けて運転してしまいました。ひとつだけ戸惑ったのは、変直切替の音がうまく出なかったことで、SYNCツマミをいじっているうちに出るようになりました。このカードはサウンド同調タイプのカードで、車両の加減速に癖がありますが、操作に関しては使っているうちに慣れて来ます。
いやはや、これは今後の国鉄型車両のカードの発売に期待してしまいます。それではこれで。<(_)>

KATO サウンドボックス 導入1

ついにKATO 22-101 サウンドボックスを導入してしまいました。ww


発売されているサウンドカードの車種が琴線に触れないのでスルーしていたのですが、キハ58が予定品に挙がったので思わず買ってしまいました。

 
速度に応じた走行音のほかに、左側のボタンを押すと警笛等の音が出せます。サウンドカードは「蒸気機関車」と書かれたものが付属します。「223系2000番台」のカードは追加で購入したものです。

 
本体手前にはMICとLINE OUTの端子があります。本体奥には電源入力,通信ポート,線路出力,JUMP入力の端子があります。通信ポート端子は説明書に説明が記載されていませんが、ファームウェアのアップデートとかに使うのでしょうか。

 
本体奥の電源入力端子とは別に、本体両側面には電源供給用のスナップ端子があります。KATO製パワーパックを使うときは、こちらで電源供給を行うようです。


さて、このサウンドボックスですが、当鉄道のパワーユニットはTOMIX製でそのままでは接続することができません。TOMIX製のパワーユニットにサウンドボックスを接続するには、パワーユニットとサウンドボックス、サウンドボックスとレールを結ぶ2種類のコードを用意しなければいけません。


とりあえず、KATO 24-825 延長コードDC用とTOMIX 5813 延長コード D.C.フィーダーN用を1つずつ用意します。

 
まず、パワーユニットとサウンドボックス間のコードを作ります。
それぞれの延長コードの写真の形状のコネクタについて、図のようにコードを切断して被覆を剥きます。パワーユニットとサウンドボックス間はサウンドボックスに付属するジャンプコードと併せて接続しますので、長さはそれほど長くなくても良いです。また、切断して残ったコードも、あとで利用しますので捨てません。


お互いのコードをはんだ付けでつなぎます。はんだ付け部を熱収縮チューブやビニルテープで保護すると出来上がりです。

 
次に、切断した残りのコードを同じようにつなぎます。


出来上がりはこんな感じです。コード同士をつなげるときは、配線のプラスとマイナスを特に気にしなくてもお好みでつなげればとりあえず動くのですが、今回は各社のコードの白線同士を突き合わせて半田付けしました。


実体配線図はこんな感じです。

 
先の実体配線図のように、サウンドボックスの電源はスナップ端子ではなくACアダプタを使います。ACアダプタの推奨品はKATOのホームページに掲載されていますが、説明書にはDC8~18V(最大 3A)と表記されており、手持ちのDC12V1.5AのACアダプタをつなぎました。ただ、このサウンドボックスはパワーユニットからの出力を読み取って、それに応じてACアダプタの出力を車両用の電源として供給する仕組みのようなので、車両を走行させることができる容量のACアダプタを使う必要があるようです。ちなみに、プラグ形状は外径5.5mm,内径2.1mm,長さ7mm以上,センターピンなし,センタープラスです。


早速、配線を行い走行させてみます。パワーユニットはTOMIX N-1000-CLです。付属の蒸気機関車のサウンドカードと別途購入した223系のサウンドカードを使います。その割には、何故か車両がキハ187系なのはお許し下さい。(^^;
まず、走り出す直前まで線路電圧をサウンドボックスのSTARTつまみで調整します。TOMIXの常点灯と考えは同じようで、車両のヘッドライトが点灯しました。(引き替えにパワーユニットでの常点灯調整はできません。)あとはパワーユニットのつまみを回すと、走行音とともに走り出します。ただ、サウンドカードの種類によってパワーユニットのつまみの回転と車両の振る舞いの関係が違うようで、コントローラー同調タイプと呼ばれる蒸気機関車のカードの場合は、パワーユニットのつまみの回転に応じてすぐに走行速度が変化するので運転しやすいのですが、サウンド同調タイプとよばれる223系のカードの場合は、パワーユニットのつまみの回転に応じた速度を目標にゆっくりと走行速度が変化するため、運転に慣れが必要です。(うまく駅に停まらない・・・。)どちらのカードにせよ、実際の車両の速度に同調して走行音が変化するのは同じです。
ちなみに写真の右上の抵抗制御のパワーユニット(TOMIX 5001)をつなぐと、コントローラー同調タイプのカードではつまみを回すと角度にかかわらず常に全速力で走り、サウンド同調タイプのカードではつまみをまわすと角度にかかわらず最高速度まで加速を行い、つまみを停止位置に戻すと減速して止まります。
使ってみた印象ですが、速度同調サウンドのほかにも様々な効果音(カードによって異なる。)がボタン操作で出力でき、車両の速度調整以外にも気を遣うことが増えますので、運転が面白くなった感じました。(個人の感想です。ww)
最後に、当然なのですが車両や線路のコンディションが良くないと楽しめません。動きがカクカクすると、これに反応して音も変化してしてしまい興醒めです。運転前にはメインテナンスはしっかり行いましょう。
まぁ、これに約2万円をかけるかどうかは人によって意見が割れそうですが、私の場合、サウンド同調タイプのカードの場合の運転のしにくさを割り引いても、全体的には楽しい製品なので投資はありかなと感じています。
(KATO サウンドボックス 導入2に続きます。)
それでは。<(_)>

KATO コキ5500 入線・整備

KATO 8059-2 コキ5500 6000形コンテナ積載 2両入が入線しました。

 
付属品はありません。
車番とコンテナ番号は
コキ5715+コンテナ 26243 16870 6778 6166 6687 → 手ブレーキ側
コキ6051+コンテナ 6412 16155 6092 6324 36975 → 手ブレーキ側
でした。

 
早速ですが、1両は元のコンテナを外して、あらかじめ調達していた通風コンテナに載せ替えます。


これで普通のコンテナと通風コンテナの車両が1両ずつとなりました。
なぜか通風コンテナの嵌め合いが緩く、場合によっては木工用ボンドでくっつける必要があるかもしれません。


取り外したコンテナはレイアウトの片隅に置いておけば様になると思います。
それではこれで。<(_)>

ホームページ 不具合・復旧

2017年5月28日の朝にこのホームページにアクセスしてみると・・・。


「データベース接続確立エラー」・・・。なんじゃこりゃ。
調べてみると早朝にレンタルサーバーの機器入替えがあった模様。色々と調査をしてこちらが原因ではないことが分かってきたのでユーザーサポートに連絡をすると、データーの移行に失敗しており復旧させたとの連絡が30日にありました。結局、丸2日間もホームページが見られない状態が続くことになってしまいました。
とにかく元の状態に戻せたので事なきを得たのですが、このホームページは備忘録代わりに作っていて頻繁に見返しており、バックアップをしたのがかなり昔だったこともあって、一時はかなり焦ってしまいました。改めてバックアップはこまめに取っておくべきだと痛感した出来事でした。

KATO キハ85系 幌アダプター他取付

つい最近ですが、KATO キハ85系がリニューアル発売されました。そこで、新規に設定された床下機器と幌アダプターを、既に当社が保有している旧製品に取り付けてみます。


早速、必要なASSYパーツを取り寄せました。床下機器はジャンパー付きのKATOカプラーの製品に対応します。最初期の旧製品を保有している場合は、KATOカプラーをジャンパー付きに交換する必要があります。どうでも良いことですが、幌アダプターのASSYパーツの表記がホロアダプターとカタカナになっていますね。


床下機器を取り付けるとこんな感じです。
キハ85とキロハ84のトイレ側に取り付けます。キハ84には取り付けません。

 
取り付け後の左右の写真です。床下機器を取り付けていない車両が少し寂しいですね。

 
次は幌アダプターです。
1枚目の写真が以前に取り付けた幌アダプターです。(以前の記事はこちら→「KATO キハ85系 幌アダプター取付」)2枚目の写真が今回用意したASSYパーツの幌アダプターです。細密感が向上しているのがわかります。
早速これに取り替えることにしますが、旧製品に取り付けるにはパーツのツメが邪魔になりますので除去します。除去する際には、ツメの根元をカッターナイフでなぞって折り取るようにすると簡単でした。

 
取り替え後の写真です。取り付け前の幌アダプターパーツをよく見ると、上部の車体との接触部がわずかに弧を描いているように見えたのですが、取り付けてみると気になりませんでした。ちなみに取り付けには木工用ボンドを使用しています。ゴム系ボンドよりも少し強度が落ちますが、はみ出しの修正やパーツの取り外し時に有利です。


先頭車同士の連結です。(カプラーはTNカプラーに改造しています。)


床下機器も幌アダプターも、取り付けが簡単な割に視覚的な効果が大きいです。
それでは。<(_)>

鉄道コレクション キハユニ16等 ライト類点灯化

先日、ベンチレーターを別パーツ化した鉄コレのキハユニ16のヘッドライトとテールライトに点灯化改造を施します。ちなみに室内灯の取り付けはしません。

 
今回はイズムワークスさんの点灯化キットを使用します。初回購入キャンペーンのおまけとしてポリエステルテープ(幅15mm)が付いてきました。これはライトユニットの遮光に必要なテープとなります。2枚目の写真は箱の中に入っている物の写真です。

 
まずは台車の加工です。ガイドシールにあわせて針でポンチを打ち、0.5mmのドリルで穴を開け、引き続き0.5mmのドリルを折らないように気をつけながらヤスリ代わりにして穴をつなげます。説明書では仕上げ穴径を0.8mmとしていますが、穴が大きくなり過ぎますので、0.5mmでとどめておく方が良いと思います。穴がつながったら台車用集電板を取り付けます。


床板の加工の前に、一旦取り外す床下機器の位置関係をデジカメで記録しておきます。なお、床下機器にバリがあると最後に組み直すときに集電板に当たってうまく組み上がりませんので、床下機器をばらした際にバリ取りをしておきます。


台車と同じ手順で床板に穴を開けて、穴同士をつなげます。とりあえず最初の穿孔を0.5mmのドリルで行い、ドリルの刃をヤスリ代わりに穴をつなげていきます。開口のバリを取ってみて台車の動きに支障があるようなら、0.6mmのドリルで穴を広げていきます。台車が滑らかに動くようになるまで、徐々にドリルの径を太くしてこれを繰り返しますが、実際のところ0.7mmで仕上げました。(説明書では仕上げは1.0mmです。)

 
型紙シールで床板用アルミテープを切り出します。


説明書通りにアルミテープを貼り、床板用集電板を固定します。車体と床板の嵌合部の凹みのアルミテープは切り欠いておきます。このあとアルミテープでの配線が何箇所かありますが、念のために貼り合わせ部はその都度テスター等で導通確認をした方が良いです。万が一、導通不良分がある場合はもう一度新たなアルミテープを貼り直すか、貼り合わせ部の上から別のアルミテープで覆うように重ね貼りをします。今回はこの時点で1箇所の接続不良があり、後者の方法でリカバリーしています。

 
おもりにおもり絶縁用シールを貼り、シール面を下にして床板に載せます。

 
シート部品を加工します。台車の動きを阻害してしまうのでシート部品の裏側のリブをきれいに削り取り、代わりにシート用スペーサー(白い棒)をシート部品の両側に接着剤で取り付けます。(前後2箇所)

 
説明書の順番とは前後しますが、シート部品の運転台部分と床板の連結器付近も切除します。これは、後の工程で車体に取り付けるテールライトユニットとの当たりを回避するためです。

 
ヘッドライト・テールライトの遮光のために車体裏を塗装します。その前に1枚目の写真の左側のように、車体と屋根部分の間の開口を木工用ボンドで目止めします。車体の塗装はヘッドライトユニットを置いてみてそれよりも天井側に行います。(窓から天井までを塗装すれば間違いはないですが。)また、テールライトまわりも塗装します。
説明書ではライトケースの塗装も指示されていますが、ライトケースが小さくて難しそうだったので、2枚目の写真のようにヘッドライトレンズとテールライトユニットに直接塗装しています。念のためヘッドライトレンズには黒色ではなく銀色を塗りました。
文章にするとあっという間ですが、木工用ボンドの乾燥と塗装が伴うために、この遮光作業が最も時間の掛かる工程となります。


ヘッドライトレンズ部の凹みと、車体と屋根部分の間の開口にポリエステルテープを貼って遮光を強化します。
この段階でライトユニットを仮付けして点灯させて下さい。遮光が甘いとライトユニットの光がボディを透過しますので、遮光のための塗装を追加します。写真は遮光試験後で、テールライトユニットを取り付けたままにしていますが、一度外してこの後のヘッドライトユニットの取り付け後に取り付けた方が仕事がし易いです。

 
ヘッドライトユニットの両側面に遮光用のポリエステルテープをヘッドライトユニット側面から0.8mm程度はみ出すように貼り、ヘッドライトユニットと天井との接触面に両面テープを貼ってヘッドライトユニットを固定します。次に、固定したヘッドライトユニットと車体の前方との隙間を説明書通りにポリエステルテープで遮光します。これで、ヘッドライトユニットと車体前面及び側面との隙間が遮光できたことになります。
この段階でもライトユニットを点灯させ、光漏れが無いか確認し、問題があればポリエステルテープの追加や貼り直しを行います。

 
窓ガラスパーツの加工ですが、前面窓は窓の上下を削ります。側面窓は乗務員扉上をヘッドライトユニットを押さえるように1mmほど削り込みます。この作業はガラスパーツのひび割れを防止するために、なるべくヤスリでの切削かTAMIYAの精密ノコギリ(エッチング製)厚さ0.1mmで切断しますが、精密ノコギリを使った方が簡単です。カッターで少しずつ筋を入れていく方法もありますが、時間が掛かりますし、どこにひびが飛ぶかわりませんので、避けた方が良いでしょう。


窓ガラスパーツを取り付けます。前面ガラスは接着剤で固定します。説明書では両面テープで固定とありますが、方法が分からなかったので木工用ボンドで固定しました。後方妻面のガラスパーツも忘れずに取り付けておきます。


床板の配線の残りのアルミテープで、ライトユニットを説明書通りに配線します。ヘッドライトユニットの配線は途中で90度の折れ曲がりがありますが、少々の慣れが必要です。
なお、写真の作例は各配線のアルミテープが太すぎます。ライトユニットの電極部には通電性の確保のために配線用アルミテープの端部の上から四角いアルミテープを貼り重ねるのですが、配線用のアルミテープが電極と同じ大きさだと貼り重ねに意味が無くなるので、アルミテープの太さは説明書通りに電極の幅より細い2mm程度とすべきです。(今回は電極上のアルミテープを∧状に切り取って、その上から四角いアルミテープを貼り重ねました。)

 
1枚目の写真のように床板との嵌合部の凸部(前後左右各4箇所)にアルミテープ片を貼り、そのあと、2枚目の写真のように側面窓ガラスパーツ下を太さ3mmのアルミテープを走らせて、凸部のアルミテープとライトユニットの配線を接続します。

 
シート、床板、床下機器、台車、車体を組み立てて出来上がりです。やはりライトが点灯するとよい感じです。

 
こちらは後日に施工したキハユニ15です。
どちらも実作業は1両で半日程度だとは思いますが、接着材や塗装の乾燥待ちがあるので1日でやり切ることは難しいかもしれません。実際は細切れ時間を利用して少しずつ作業を進め、2両で5日くらいかかりましたがその価値は十分に感じます。
それでは今回はこれまでです。<(_)>

鉄道コレクション キハユニ16等 ベンチレーター別パーツ化他

急行きのくにのお供に買った鉄コレ第22弾のキハユニ16ですが、お相手はTOMIXのHG車のキハ58系ですので、並べるとどうも見劣りがします。そこで少々いじってみます。
メニューは、
・ベンチレーターの別パーツ化(屋根の再塗装)
・妻面に幌枠(幌)の取付
・TNカプラー化
です。

 
現状の写真です。ベンチレーターに立体感がありませんね。あるのかないのかわからない前面のジャンパ栓も気になりますが、大手術になりそうなので今回は目をつむります。(^^;

 
写真ではそうでもないですが、運転台上の朱色と屋根板の朱色が違っていて気になります。これは屋根の再塗装時に修正します。また、妻面には幌がなくて寂しい感じがしますので、これも何とかします。

 
実はキハユニ15も持っていたりするので、同じくこちらも手を加えることにします。
運転台上の朱色と屋根板の朱色の違いは、キハユニ16よりもひどいですね。


屋根を外して薄刃ニッパーで慎重にぶった切り、ヤスリをかけます。なお、屋根を加工する前にスキャナかデジカメで屋根のコピーを取っておきます。(ベンチレーターや塗り分け線の位置の参考にするためです。)


ベンチレーターはTOMIXのPB6018を使いました。形状が正しいかは未検証です。必要数はキハユニ16で7個、キハユニ15で9個ですので、2箱あればちょうど足りる計算になります。

 
ベンチレータを撤去した後には穴が空きますので、これを利用してベンチレーターを取り付けます。ヤスリかドリルの刃で枕木方向に穴を少し広げるようにしないとベンチレーターのダボが入らない箇所があるかもしれません。写真のキハユニ16の屋根には7個取り付けます。


一方、キハユニ15の屋根にはハーフガーラントベンチレーターがありますので、これを自作します。

 
ガーラントベンチレータを平刃の彫刻刀で押し切ります。このときセンターから少しずらして切断します。(センターのフィンに刃を入れないようにします。)
1枚目の写真の黄色丸印内のもの(センターのフィンを残した方)を利用しますが、断面を見ると2枚目の写真のように中央が凹んでおり、このままでは使えません。


そこで、この凹みをパテで埋めてしまいます。

 
パテ埋め後、やすりで成形を行うとハーフガーラントベンチレーターの姿になります。

 
キハユニ16と同じようにベンチレーターを取り付けます。キハユニ15には全部でガーラントベンチレーター8個+ハーフガーラントベンチレーター1個が必要です。ハーフガーラントベンチレーターは屋根のコピーを見ながら配置します。


ベンチレーターを取り付けた屋根を塗装します。今回は屋根の塗り分け部が弧を描いているので、マスキングにプリント基板用のICテープを使いましたが大失敗でした。曲線への追従性は良いのですが、剥がした後にノリが残って大変でした。素直に細切りのマスキングテープを使えば良かったです。


屋根を取り付けた写真です。今回、屋根は暗いグレーにしたのですが、ネットで写真を漁るとそれほどでもないので、ねずみ色1号くらいがちょうど良いと思います。(実を言うと後日に屋根を塗り直しました。)ちなみに朱色部分は調色に1ヶ月以上かかっています。(^^;
あと、艶感を合わせるのに全体的にクリアコートを吹きました。今回はつや消しを使いましたが、半光沢でもいいと思います。

 
幌枠にはTOMIXのPH6009を使いました。幌枠の裏のツメを切断して木工用ボンドで固定しています。
カプラーはキハ58系やキハ10系のTNカプラーが取り付けられなかったので、普通のTNカプラーを取り付けています。邪魔になる元のアーノルドカプラーは、カプラーポケットごと簡単に台車から外すことができます。

 
やっと完成です。後ろのキハ58とくらべると車体が細いことが分かります。この凸凹感がたまりません。
キハユニ16はこのようにキハ58系「急行きのくに」と、キハユニ15はキハ40・キハ45系などの色々な形式との併結を考えています。(KATOのキハ35系ともつなげたいのですが、カプラー問題が・・・。)


後日に屋根の色を塗り替えたバージョンです。キハ58系相当に明るくしています。
つぎはヘッドライト・テールライトの点灯化をしてみたいですね。
それでは今日はここまでです。<(_)>

KATO EH200 整備

KATO 3045-1 EH200 量産形です。先日のDF200と同じく入線はかなり昔でした。DF200を常点灯化した流れでEH200にも挑戦してみます。また、ついでに8軸集電化(全軸集電化)もやってみます。

 
1枚目の写真のS280レールは大きさの比較用ですが、ケースがめっちゃデカいです。
KATOのホームページには「平成18年(2006)以降の増備機である2ケタ車番をプロトタイプに・・・」とありますが、3045という品番で1号機をプロトタイプにしたモデルもあるようです。

 
付属品は最近のモデルとしては標準的なものです。ナンバーは12,15,20,24号機が選択できます。

 
さて、何をするにも分解しなければいけないのですが、これがまた面倒くさいです。
1枚目の写真のボディーの内側にあるガラスパーツの鉤が本体のダイキャストのツメに引っかかっているのですが、簡単には外れてくれません。そこで2枚目の写真のように薄いプラ板を差し込んでツメを外しつつ、ボディーから本体を引き抜くようにします。


まず常点灯化を行います。
いきなりですがライト基板の写真です。2枚ある内の1枚(写真の上側)のLEDの足にコンデンサが直接半田付けされているので、これを除去します。除去したコンデンサの容量を手持ちのテスターで測ると1.5μFでした。(安物のテスターなので誤差はそれなりにあるかもしれません。ちなみにDF200に付属していたコンデンサも同じ容量です。)今回はこのコンデンサを再利用することにします。


コンデンサを除去すると走行時に後ろ側のライトがちらつきますので、代わりにコンデンサと抵抗を直列につないだサージキラーをモーターと並列に入れます。写真はその回路定数を決定するための実験風景です。
実験の結果は前回のDF200と同じになりましたが、コンデンサは再利用品の(多分)1.5μFで、抵抗は在庫の関係で120Ω×2個の60Ωという組み合わせにしました。抵抗は10Ωでも良かったのですが、発熱を抑えられないかと考え60Ωにしています。記事を書いている途中で変更したので、以降は10Ωと60Ωの写真が混じっていますがご了承下さい。


さて、サージキラーを取り付けます。
最初は写真のように仮付けしてみたのですが、台車の集電部分の真上にリード線を半田付けすることになってしまい、集電板の動きが悪くなり集電不良が発生してしまいましたので、別の場所に取り付けることを考えます。

 
適当な場所を探すためにボディーと本体の間に粘土を挟み込んでプレスします。


天井に開口があり、高さ方向にスペースがありそうな矢印の場所に設置することにします。


写真のようにライト基板に0.2mmくらいの銅線を半田付けしてヒゲ出しをします。今回は0.4mmの燐青銅線しか持っていなかったので、半田付け部分をヤスリで削って高さを低くしました。基板の銅箔面に厚みを作ると本体に取り付けたときに基板が浮いてしまうからです。また、半田付けの面積が大きくなると集電板上にある出っ張りに当たって、これまた基板が浮いてしまうので注意が必要です。

 
ヒゲ出しした銅線にコンデンサと抵抗を半田付けします。反則的なやりかたですが、両面テープでチップ部品を固定してから半田付けしました。抵抗は2段積みにして並列接続としています。


次は8軸集電化(全軸集電化)です。
このEH200のモーター用の集電は動力車のみからで、動力車はトラクションタイヤを左右に1個づつ履いていますから、フランジでの集電を考えなければ実質は3軸で集電していることになります。一方、非動力車であっても前照灯用に集電をしていますから、この電力を動力車へ供給できればかなりの集電性能の向上が見込めます。

 
当初はこれについても1枚目の写真のようにビニル電線をそのまま集電板に半田付けして試してみたのですが
、2枚目の写真のように集電板をめくると台車の集電シューが突き出しており、集電シューの動きに対する集電板の追従性を半田付けによって阻害してしてしまっていたので、集電不良が発生してしまいました。そこで半田付けの箇所を変更することにします。


まず、ライト基板のダイオードの両側(写真の黄色線部分)を削って、ビニル電線を通す隙間を確保します。下が加工前で、上が加工後です。


次に、幅2mm×厚さ0.2mmの洋白板を写真のように半田付けしてベロを出します。半田付けした箇所は洋白板の厚さまでヤスリでならしておきます。在庫の都合で洋白板を使っていますが、燐青銅板でも良いです。厚さはもう少し薄くても良いかもしれません。


同じように加工した2枚のライト基板を各車両に取り付け、各基板のベロにビニル電線を半田付けして、車両同士を電気的に接続します。
なお、ビニル電線が長いと動力の伝達軸に当たって異音等の原因となりますが、2本の電線を片側の車両にだけ半田付けしておき、半田付けした側の車両にだけボディーをかぶせてみると、比較的容易に適切な長さを決めることができます。(このときお互いの車両の位置を色々と動かしてみて、電線が突っ張らないか試す必要があります。)

 
ボディーを取り付ける前後の写真です。サージキラーが取り付けてある右の車両がモーター車です。
常点灯が効き、後ろ側のライトのちらつきもなく、動作確認の結果は良好でした。

 
仕上げに手スリ、アンテナ、ホイッスル、信号炎管、ナンバーを取り付けます。
ホイッスルは方向がわかりにくいので注意して下さい。白いアンテナは嵌め合いが緩かったので、少量の木工用ボンドを塗布しました。

 
特定機に思い入れがなかったのでナンバーについては何号機にするか迷いましたが、以前に13号機の写真を撮っていたので、これ近い12号機にしました。

 
これで整備は終了です。早速、以前に入線したタキ1000を牽かせて楽しみたいと思います。
しかし、H級機は良いですね。威圧感が違います。昔はEH10が見られたら「当たり!」と思っていました。いい加減、EH10もKATOさんからちゃんとしたスケールで出してもらえないでしょうか。
それでは。<(_)>

KATO DF200-0 整備2

前回はあきらめましたが、やっぱり気に入らないので、KATO DF200の後ろ向きのヘッドライトのちらつきを低減させることを考えてみます。


原理を単純化して書くと次のようなことだと思います。
モーターのような負荷(誘導負荷)だと、レールと車輪の導通不良等で電源とモーター回路が遮断された瞬間に、電流を流し続けようとしてモーターにサージ電圧と呼ばれる電圧が発生します。このとき、モーターに発生するサージ電圧の極性は通常時と反対になりますので、後ろ向きのヘッドライトのLEDが光ってしまいます。モータからの電流が後ろ向きのヘッドライトのLEDを通ってモーターに還ってくるイメージですね。実を言うと、これとは別に常点灯システム自体が常にサージ電圧を発生させているのですが、今回は考慮しないので説明を割愛します。


さて、サージ電圧に対処する方法は色々と考案されていますが、鉄道模型の車両に施すなら、図のようにコンデンサと抵抗を直列につないでモータと並列に入れるCR方式が簡単です。(というかこれくらいしか選択肢がないのですが・・・。)Webを巡回しているとスナバ回路と呼んでいる方もおられましたが、私は普段から色んな方式をひっくるめてサージキラーと呼んでしまっているので、あまりなじみのない名称です。

 
早速、前回の0.01μF×2個のコンデンサを外して実験してみます。パワーユニットはTOMIXのN-1000-CLです。2枚目の写真はテストリードを引きずりながら走っているかなりバラックな実験中の風景です。ww
オムロンのホームページにCR方式の回路定数の目安としてコンデンサは接点電流1Aに対し0.5~1μF、抵抗は接点電圧1Vに対して0.5~1Ωとありましたので、試しにこれに基づいて計算してみます。モーター電流0.36A(DF200の説明書)、電源電圧12Vですから、それぞれの値は0.18~0.36μFと6~12Ωです。そこで手持ちの部品をつないで試してみましたが、どうやってもちらつきが抑えられません。ただ、オムロンのホームページの値はリレーの接点の保護を目的としたものですので、うまくいかなくて当たり前なのかもしれません。
そこで、コンデンサを1.0μFにして抵抗を10~数10Ωにしてみると、常点灯が効き、ちらつきも抑えられました。(元々付いていた(多分)1.5μFのコンデンサを紛失してしまったので、在庫があった1.0μFを使っています。また、抵抗を100Ω以上にすると、ちらついてしまいました。)


コンデンサと抵抗を組み込んだライト基板の写真です。チップ抵抗の在庫の関係で120Ωの抵抗を2個並列にして60Ωとして使っています。写真の「561」と表記されているチップ抵抗の上端がモーターに接続されているパターンなので、ここにチップコンデンサを半田付けしています。コンデンサと抵抗の間はリード線でつないでいますが、途中でLED行きのパターンと交差するので、短絡しないように絶縁しています。(ピンクのチューブです。)
抵抗については最初は10Ωにしていたのですが、かなり抵抗が熱くなるので、大きめの抵抗値を採ることで電流制限をかけて発熱を抑えています。


無事に常点灯と後ろ向きのヘッドライトのちらつき防止が達成できました。
最後に、今回の実験で求めた回路定数はTOMIXの常点灯システムの使用が前提で、かつ、ほかの種類の機関車や同じDF200でも違う個体だと変わってくる可能性があることに留意しなければいけません。
それでは、今日はここまでです。<(_)>

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